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睡眠障害の過眠症の症状や種類、病院は何科に行くべきかまで徹底解説!

    自分の意思とは反して寝すぎてしまう過眠症は、睡眠障害の一種で、夜間に十分な睡眠をとっても日中に強い眠気を感じる状態です。この症状が続くと、日常生活に支障をきたすことがあります。過眠症の原因や治療法を知ることは、適切な診療科を選ぶために重要です。また、ドライヘッドスパを活用したセルフケアも過眠症の改善に役立ちます。本記事では、過眠症とは何か、どの科に相談すべきか詳しく解説します。



    過眠症(寝すぎ)とは?

    過眠症(寝すぎ)の定義と症状

    過眠症は、夜間に十分な睡眠を取っても、日中に強い眠気が続く状態を指します。この症状が数週間から数か月にわたり継続する場合、過眠症の可能性があります。過眠症は、睡眠障害の一種であり、以下のような症状が特徴です。

    1. 日中の強い眠気

    過眠症の最も顕著な症状は、日中に非常に強い眠気を感じ、活動中に突然眠りに落ちてしまうことです。

    2. 昼寝をしても疲労感が取れない

    過眠症の患者は、昼寝をしても十分に疲れが取れず、再び眠気が襲ってくることがあります。

    3. 集中力の低下

    日中の強い眠気により、仕事や勉強に集中することが難しくなり、生活の質が低下することがあります。

    4.一日10時間以上寝ても、まだ眠いと感じる

    10時間以上寝ても眠気が取れないのは、睡眠の質が低い可能性があります。

    5.日中に過度の眠気を感じ、昼寝を必要とする

    日中に強い眠気を感じ、昼寝が必要になるのは過眠症の兆候です。

    6.朝起きた時に疲労感が残り、リフレッシュできていない

    朝起きても疲労感が残るのは、深い睡眠が不足している証拠です。



    寝すぎが引き起こす影響

    過度な睡眠は、体内の代謝を低下させ、体重増加や心血管疾患のリスクを高める可能性があります。また、日中の活動量が減少し、仕事や学業における集中力の低下やパフォーマンスの悪化を招くこともあります。



    過眠症の種類

    過眠症にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる原因や特徴があります。

    1. 特発性過眠症

    概要

    • 明確な原因が特定されない過眠症で、持続的かつ過度な眠気が特徴。
    • 他の睡眠障害が関連していない場合に診断されます。

    特徴

    • 過剰な眠気
      長時間(10時間以上)眠った後でも、眠気が取れず、日中に強い眠気を感じる。
    • 睡眠のリフレッシュ感の欠如
      長時間眠った後も疲労感が残り、再び眠りたいと感じる。
    • 日常生活への影響
      社会活動や仕事、学業に支障をきたすことが多い。

    原因

    • 現在のところ原因は明確ではありませんが、脳の覚醒システムの異常が関与している可能性が指摘されています。

    2. ナルコレプシー

    概要

    • 突然強い眠気が襲い、日中のどんな状況でも寝入ってしまう睡眠障害。
    • 神経伝達物質「オレキシン」の不足が関与しているとされています。

    特徴

    • 強い眠気の発作
      日常生活の中で突然強烈な眠気に襲われ、眠り込んでしまう。
    • カタプレキシー(情動脱力発作)
      笑ったり怒ったりなど感情が高ぶった際に、筋力が突然低下する症状。
    • 睡眠麻痺(金縛り)
      目が覚めているのに体が動かせない状態が発生。
    • 入眠時幻覚
      眠りに落ちる際に、現実と区別がつかない鮮明な幻覚を見ることがある。

    原因

    • 主に**オレキシン(ヒポクレチン)**という神経伝達物質の欠乏が原因とされています。
    • 遺伝的要因や免疫系の異常も関与している可能性が示唆されています。

    3. 二次性過眠症

    概要

    • 他の疾患や外的要因によって引き起こされる過眠症。
    • 原因疾患を治療することで、症状の改善が期待できます。

    特徴

    • 過度の眠気や長時間睡眠が主症状ですが、原因疾患に応じて症状が異なります。

    主な原因

    1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
      • 睡眠中に気道が閉塞し、呼吸が一時的に停止する状態。
      • 睡眠の質が低下するため、日中の過剰な眠気が生じます。
    2. うつ病や双極性障害
      • 精神疾患の症状の一部として過眠が現れることがあります。
    3. 神経疾患
      • 脳炎、頭部外傷、パーキンソン病などが原因となる場合もあります。
    4. 薬物や薬剤の影響
      • 抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、一部の睡眠薬などが眠気を引き起こすことがあります。

    4. 反復性過眠症(クライン・レビン症候群)

    概要

    • 発作的に過眠が現れ、通常は数日から数週間持続する稀な過眠症。
    • 若年男性に多く見られる。

    特徴

    • 長時間の睡眠
      1日20時間以上眠り続けることがある。
    • 認知機能の低下
      覚醒時でもぼんやりしていることが多い。
    • 過食や性欲の亢進
      一部の患者では、発作中に異常な食欲や性欲の変化が見られる。

    原因

    • 明確な原因は不明ですが、脳の視床下部や辺縁系の異常が関連している可能性が指摘されています。

    5. 行動誘発性過眠症

    概要

    • 不適切な生活習慣や行動が原因で生じる過眠症。

    特徴

    • 夜更かしや睡眠不足が続き、日中に眠気が強くなる。
    • 睡眠時間のリズムが不規則で、体内時計が乱れている。

    原因

    • 夜型生活シフト勤務など、不規則な生活が主な要因。
    • 睡眠時間が確保できないことが根本的な問題です。

    6. 薬物誘発性過眠症

    概要

    • 薬物やアルコール、睡眠薬の過剰摂取が原因となる過眠症。

    特徴

    • 日中の眠気が増し、睡眠がコントロールしにくくなる。
    • 長時間睡眠後もリフレッシュ感が得られない。

    原因

    抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬、アルコールなどが主な要因。

    過眠症は一言で「寝すぎ」と表現されがちですが、原因や症状によって大きく異なる多様な障害です。それぞれの過眠症タイプに適した治療や生活習慣の改善が必要です。適切な診断と治療を受けることで、日常生活の質を取り戻すことができます。

    睡眠障害と気絶の違い

    • 気絶:血流不足や神経系の異常により、一時的に意識を失う状態。
    • 睡眠障害:睡眠の質やリズムが乱れることで、体や心に悪影響を及ぼす状態。
    • 睡眠障害で「気絶のように突然眠る」と表現される症状は、医学的には急激な睡眠発作異常な睡眠状態を指します。

    主な関連疾患

    「気絶」と混同される睡眠障害は以下の疾患が多いです。
    ナルコレプシー、特発性過眠症、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、過度の睡眠不足



    過眠症(寝すぎてしまう場合)は何科の病院を受診すべきか?

    過眠症の診断と治療を受けるためには、適切な診療科を選ぶことが重要です。以下は、過眠症に関連する診療科の主な選択肢です。

    1. 睡眠外来

    過眠症の診断と治療には、睡眠外来が最も適しています。睡眠外来では、専門的な検査(例:睡眠ポリグラフィー)を行い、睡眠の質や異常を評価します。睡眠外来は、ナルコレプシーや特発性過眠症など、複雑な過眠症の診断に適しています。

    2. 精神科・心療内科

    心理的な要因が関係している場合や、ストレスが過眠症の原因となっている場合には、精神科心療内科を受診するのが良いでしょう。これらの診療科では、精神的な健康状態を評価し、必要に応じてカウンセリングや薬物療法を提供します。

    3. 内科

    身体的な原因が疑われる場合、特に生活習慣病やホルモンバランスの乱れが関係している場合は、内科を受診するのが適切です。内科では、身体の健康状態を総合的に診断し、過眠症の原因となる疾患を特定します。

    4. 神経内科

    過眠症が神経系の問題に関連している場合は、神経内科を受診するのが適しています。特にナルコレプシーは神経系の疾患であるため、神経内科での診断と治療が必要です。

    5. 耳鼻咽喉科

    耳鼻咽喉科は、睡眠時無呼吸症候群が原因で過眠症が発生している場合に受診する診療科です。鼻や喉の異常が原因で呼吸が妨げられている場合、適切な治療を受けることで症状が改善されることがあります。



    過眠症の診断と治療方法

    過眠症の診断と治療には、以下の方法が用いられます。

    1. 睡眠ポリグラフィー検査(PSG)

    過眠症の診断には、睡眠ポリグラフィー検査が用いられます。この検査では、睡眠中の脳波、眼球運動、呼吸、心拍数、筋肉の動きなどを測定し、睡眠の質や異常を評価します。

    2. 昼間の多分眠度検査(MSLT)

    昼間の多分眠度検査(MSLT)は、ナルコレプシーなどの過眠症を診断するための検査です。日中にどれだけ速く眠りに入るかを測定し、過眠症の診断を行います。

    3. 薬物療法

    過眠症の治療には、覚醒剤や抗うつ薬などの薬物療法が用いられることがあります。これらの薬は、日中の眠気を抑え、覚醒を促進する効果があります。

    4. CPAP療法

    睡眠時無呼吸症候群による過眠症の治療には、CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法が一般的です。これは、睡眠中に気道を広げるための空気圧をかけることで、呼吸の停止を防ぐ治療法です。



    まとめ

    過眠症は、日常生活に支障をきたす睡眠障害であり、適切な診療科の病院を受診することが治療の第一歩です。睡眠外来や精神科、神経内科、耳鼻咽喉科など、症状に応じた診療科を選び、早期に診断と治療を受けることが重要です。

    また、医療機関での治療と併せて、自宅で簡単にできるドライヘッドスパを取り入れることも効果的です。ドライヘッドスパは、頭皮や首筋をマッサージすることで、ストレスを軽減し、過眠症の症状を緩和する効果が期待できます。適切な力加減で、リラックスできる環境の中で行うことで、深い眠りを得ることができ、日常の疲れやストレスを癒すことができます。

    ぜひ、ドライヘッドスパを日常生活に取り入れ、過眠症の改善に役立ててください。

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